総集編 「イスラム銀行」 2005 3 4
イスラム銀行 Islamic Banking 2003 8 18
イスラム銀行は、日本の銀行と違います。
強いて言えば、投資銀行でしょうか。
日本の銀行は、利子をつけることで、国民から預金を集め、
預金の利子より高い金利で、お金の貸し出しをして、
その金利差で、収益を上げています。
しかし、イスラム社会では、利子が禁じられています。
だから、イスラム銀行では、いくら貯金しても、利子はつきません。
今の日本の銀行も、同じようなものかもしれません。
日本の場合は、超低金利政策で、利子がゼロに近くなっています。
ただ、イスラム銀行では、融資した資金も、貯金と同じで、
金利を取り立てられることはありません。
(日本にも、こういう銀行が、ひとつぐらいあっても、いいでしょう)。
さて、どうやって、イスラム銀行は、収益を上げているか。
それは、預金者から預かった預金を、資金として、
有望な事業に投資することで運用し、
その運用から得られた運用益を、
「預金者」と「銀行」で配分することで、収益を上げています。
投資銀行というか、投資信託に近いかもしれません。
他の方法もありますが、ここでは、わかりやすい例を挙げました。
イスラム教では、利子をつけることも、
利子を取り立てることも禁止されていますから、
このような形態の銀行ができたのです。
しかし、この「利子のない銀行」は、
日本でも、事業として成り立つ可能性があります。
研究してみる価値があると思います。
(解説)
2月28日の日本経済新聞に、
ジャカルタ支局の記事で、「イスラム金融」というものがありました。
そこで、2003年に、このホームページで書いた「イスラム銀行」を思い出したのです。
あの当時(2003年8月)、日本の金融関係者の「硬直した思考」に、
新風を吹き込めれば幸いと思い、異国情緒あるイスラム銀行の話を書いたのです。